贅沢な悩みなんてありません。

健康だけが取り柄な30代女の独り言です。

貧乳の呪縛から解き放たれたのは試着室の中だった。

突然ですが、私は貧乳です。

洗濯板とまでは言いませんが、いまいち肉感が足りないというのが適切だと思います。

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カラダにまつわるコンプレックスは山ほどありますが、胸コンプレックスはとりわけ凄まじいものがありました。

小学校高学年で「ちょっと膨らんできたかも?」と嬉し恥ずかしい気持ちを抱いたのも虚しく、その後目立った成長はあまり見られず、現在にいたります。

「胸が大きい=大人の女の象徴」として憧れていたものの、それが叶うことはありませんでした。

 

痩せ体型かつ貧乳ならば、これほどまでコンプレックス化しなかったはずです。

それが胸以外は十分な肉がついているかつ貧乳という、最もバランスの悪い体型のため、胸に関してこじらせてしまったのでしょう。

中学時代に陸上部だったため、脚には当時の面影(?)が残り、ふくらはぎなんて筋肉(一部は筋肉、一部は脂肪化した筋肉)がついたゾウ足ですし、太ももも妙にたくましいまま。

さらに二の腕もオバちゃんみたいに太く、ぷよぷよしていて、自分で内側を触って「気持ちいいわー」と素直な感想を持ってしまう有り様です。

 

現在の私は身長162cm、体重53kg、体脂肪率16%という体型。

「40kg台でなければぽっちゃり〜デブだろう」とジャッジする男性からは「えっ? その身長で50kg超えてるの?」と驚かれたこともありますし、世間一般的には「ちょいデブ」あたりに入るのでしょう。

でも、それ自体は別にいいんです。

 

自分の中で何が究極の問題かというと、体型と比べて胸の大きさが合っていないということ。

これには昔からひどく思い悩み、10代後半から本当にさまざまなことを試してきました。

まずは、キャベツを食べる、鶏肉を食べる(当時グラドルが言っていたことを鵜呑みにしていました)、バストアップクリームを買う、ピーチ・ジョンで盛りブラを買うといったライトな取り組みを。

 

しかし、それだけでは効き目がなかったため、ハードな取り組みに及んだこともあります。

地元にいた頃にテレビで見て、上京したら絶対行くぞと決めていた、豊胸で有名な渋谷の某クリニックで血小板注入(20万円/自分の血小板を使う)施術を受けたことも。

当時はさすがにシリコンバッグという異物を胸に詰め、本格的な整形をする気にはならず、自分のカラダの成分を胸に入れるだけのプチ整形ならアリでしょう、と血小板を注入するにとどまったのです。

 

しかし、あの施術はとにかく激痛でした(モニターで0円とか言われても、絶対したくないです)。

局所麻酔が効いているはずなのに、胸の奥がぶっとい針で突き刺され、ぐりぐりと骨肉をえぐられているような感覚。

それよりさらにハードめな脂肪注入などの施術は、もっと痛いに違いないだろうと震えました。

 

さらにこれには後日談がありまして、胸全体の皮膚が7日間くらい黄色くなり、その外見の気持ち悪さに毎晩泣きました。

ずっと黄色だったらどうしよう、施術するんじゃなかったと。

本当に恐ろしかったですし、その間恋人に会わないよう、見られないよう気を使ったのを覚えています。

でも注入したのは血小板なので、体内に溶けてしまって1年以内に効果はなくなりますし、そもそも巨乳化したという感覚もありませんでした。

良くも悪くも、当時の彼に気づかれることすらなく!

 

一番最近では、バストアップに効くと噂の某成分が含まれたサプリメントを飲み、女性ホルモンバランスが崩れ、不正出血したこともありました。

コンプレックスを解消/カラダを改善するには、自分のカラダで実験することを厭わない性格なのです。

 

理想の胸と現実の胸との間で揺れ動き、幾多もの取り組みを行うも、すべて効果ナシ。

ジムのサウナや温泉で巨乳の女性を見る度に、シリコンバッグを入れない限り、私は一生貧乳として生きていくしかないのだろうかと、複雑な気持ちを抱いていました。

「アンタはバカか」と言われたらそれまでですが、カラダの悩みは自分が乗り越えない限り、昇華させようがないのでしょう。

 

実際のところ、これまで関係を持った男性たちから「貧乳かいな」とバカにされたことは一度もありません。

皆さんガッカリしたかもしれませんが、「まぁこればかりは仕方ないよな」と現実を受け入れていたのだと思いますし、「胸が小さいのがコンプレックスで」と初回で必ず自虐的に打ち明けていた(一言言っておかずにはいられなかった)ことが、好印象だったのかもしれません(謎)。

 

ただ、男性からの見られ方や感想はどうであれ、自分の感覚的にどうしても満足がいかず、胸をカイゼンするための行動に走るほかなかったのです。

お風呂あがりに鏡に映る裸の自分を見て「もう少し胸があればくびれは若干消えても構いません」と願うくらい、それだけの純粋な気持ち・自己満足でとにかく胸の肉が欲しかったのです。

 

28歳を迎えた今年もまだ、そういった不満は抱えていました。

そう簡単にコンプレックスは消失しません。

恋人がいようがいまいが、結婚しようがしまいが、頻繁に私の頭をかすめる悩み事でした。

承認欲求を満たしてくれる相手がいても、しこりのように残り続けているのです。

改良されない限り消えないものだと思っていました。

 

そんななか、バストアップ体操に関する取材を行う機会が先月ありました。

それに関連して「自分の胸にきちんとフィットするブラを着けよう」と急に思い立ち、ワコールの店舗に出かけていったのです。

 

これまで貧乳を見られることが恥ずかしくて、ブラを買うときに店員さんの手を借りたことはありませんでした。

しかし、最後の手段(?)として、今まで自己流で選んできたブラ選びをやめて、プロに手伝ってもらい、きちんとしたブラを着けて、貧乳をなんとか改良できないかと思ったのです。

 

偶然にも店には母親より上の世代であろう店員さんがいて、そのオバちゃんに試着を手伝ってもらいました。

オバちゃんってだけで精神的にラクで、まさに「オバちゃんの魔法」を感じました。

ただ、基本は自分で着けた後、試着室に入ってきてもらい、胸の肉をきちんと収め直してもらうパターンなのですね。

胸を「全部見せ」するわけではなく。

試してみないとイメージと違うことって多いもの。

 

気がつくと話しやすいオバちゃんに「胸が小さいのがもうずっと悩みで……」「将来垂れるほど胸はないですけど、できるだけ胸を丸くキレイに見せるブラが欲しくて……」と打ち明けている自分がいました。

オバちゃんはしばらく話を聞いてくれた後に「下着は洋服を選ぶように楽しむものですから」「気分がアガるもの、つけて嬉しくなるものを選ぶのがいいです」「正しい着け方をしていたら形はキレイに見えますから」など、私の悩みに対する100%の解決策ではありませんが、いろいろと教えてくれたのです。

 

鏡を見ると、いつもはハミ肉化していたワキ周辺の肉が、オバちゃんのゴッドハンドによってブラ内にきちんと収められ、丸く(見える)胸がありました。

色もデザインもお気に入りのブラを着けて、胸がキレイに見える自分。

その瞬間、10数年以上に及ぶ貧乳の呪縛から、わずかに解き放たれたような気持ちになりました。

 

もう貧乳なんて自虐ワードは吐きません。

あのブラを着けたときだけは「小さいけど意外と美乳なんですよ」と自信を持てばいいよ、自分。